【What's New!】週刊読書人4月22日号
【特集】
対談=千葉雅也・小泉義之
<現代思想の輝きとアクチュアリティ>
千葉雅也著『現代思想入門』(講談社現代新書)刊行を機に
■寄稿=塚本恭章
岩井克人・ICU国際基督教大学最終講義を拝聴して(8)
【今週の読物】
◇連載=「想像を奪う映画、想像させる映画」(ジャン・ドゥーシェ氏に聞く)(聞き手=久保宏樹)(5)
◇連載=〈書評キャンパス〉伊藤計劃著『ハーモニー』(橋本頼)(5)
◇連載=日常の向こう側 ぼくの内側(横尾忠則)(7)
◇連載=中平卓馬をめぐる50年目の日記(柳本尚規)(7)
【今週の書評】
〈3面〉
▽蘭信三・石原俊・一ノ瀬俊也・佐藤文香・西村昭・野上元・福間良明編著『「戦争と社会」という問い』(池上大祐)
▽西川純子著『統治のエコノミー』(佐藤淳二)
▽吉弘光男・宗岡嗣郎編『犯罪の証明なき有罪判決』(関口和徳)
〈4面〉
▽多胡吉郎著『生命の谺 川端康成と「特攻」』 (辻 秀平)
▽「1966年早大学費闘争の記録」編纂委員会編『1966年早大学費闘争の記録』(福島泰樹)
▽木村聡著『不謹慎な旅』(深見 聡)
〈5面〉
▽工藤庸子著『大江健三郎と「晩年の仕事」』(高原 到)
▽中村三春著『接続する文芸学』(千葉一幹)
▽白水社編集部編『「その他の外国文学」の翻訳者』 (西崎 憲)
〈6面〉
▽平田文子著『デュルケーム世俗道徳論の中のユダヤ教』(伊達聖伸)
▽サイモン・パーキン著『小鳥と狼のゲーム』 (上田早夕里)
▽葉真中顕著『ロング・アフタヌーン』(若林 踏)
巻頭特集は
================================================対談=千葉雅也・小泉義之
<現代思想の輝きとアクチュアリティ>千葉雅也著『現代思想入門』(講談社現代新書)刊行を機に
【本紙イントロより】
このたび千葉雅也さんが『現代思想入門』(講談社現代新書)を上梓した。三月一六日の発売後に7万部を超えるベストセラーとなり、大きな反響を呼んでいる。フランス現代思想の「脱構築」や「差異」の考え方、その源流や精神分析との関わりについて明快に記する画期的な一書である。現代思想を形づくる原理やその読み方までわかりやすく手ほどきされている。刊行を機に、著者の千葉さんと、小泉義之さんに対談していただいた。(編集部)
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千葉雅也さんが本紙に2年ぶりの登場です。テーマは今一番売れている哲学書『現代思想入門』をめぐり、本紙でもおなじみの小泉義之さんとお話いただきました。
記事は千葉さんの学問体験の回想から現在の仕事である『現代思想入門』に至るまでの思想の流れが見えてきます。冒頭は高校時代の思想書との出会いが語られます。
「宇都宮のオリオン通りにかつてあったアムスというデパートは、地下にリブロがあり、そこでいろんな本に出会ったんです。マイナーな人文書や『夜想』という雑誌も置かれていました。」
ちょうど同時期に宇都宮大学で教鞭をとっていた小泉さんにとっても宇都宮のリブロに思い入れがあり、世代の異なるふたりの哲学者の記憶がシンクロします。
千葉さんが東大在学時代の回想で出てくる人物も蓮實重彦さん、松浦寿輝さん、中島隆博さんら読書人でもおなじみの名前が並びます。また、『現代思想入門』内のキーになる名前も、デリダ、フーコー、ドゥルーズらですから、このあたりも80年代以降の読書人が主に取り上げてきた思想の流れと合致します。
20世紀末からの思想の系譜を21世紀型の気鋭の哲学者がどう味付けするのか。読書人にとっても非常に意欲的な対談になりました。ぜひ多くの人に読んでいただきたい特集です。
https://jinnet.dokushojin.com/products/3437-2022_04_22_pdf
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【関連書籍】
『狂い咲く、フーコー』
小泉義之、立木康介ほか著
新書判・208頁・1210円
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昨年8月の発売以来、読書人刊行書籍の売れ筋商品です。フーコー研究の最前線の記録であると同時に、収録された多角的な議論はフーコーの思想を客観的に捉えることができるのでフーコー思想入門書としても読むことができます。千葉さんと小泉さんの対談、『現代思想入門』そして本書をお読みいただくと、現代思想の理解がますます深まります。
https://jinnet.dokushojin.com/products/book_9784924671485
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