【What's New!】週刊読書人10月28日号

【特集】
対談=平尾昌宏 × 吉川浩満
<「哲学する」を日常と結びつける>
平尾昌宏著『日本語からの哲学』(晶文社)刊行を機に

【読物】
▽長濱一眞氏に反論する(神山睦美)(3)
▽「読書人カレッジ」(増田ユリヤさん@獨協大学図書館/温又柔さん@明治大学図書館)(8)
◇連載=「チャップリンとディケンズ」(ジャン・ドゥーシェ氏に聞く)(聞き手=久保宏樹)(5)
◇連載=〈書評キャンパス〉グレゴリウス山田著『十三世紀のハローワーク』(塚本愛)(5)
◇連載=日常の向こう側 ぼくの内側(横尾忠則)(7)
◇連載=中平卓馬をめぐる50年目の日記(柳本尚規)(7)

【書評】
〈3面〉
▽吉川浩満著『哲学の門前』(伊藤和弘)
▽谷川嘉浩著『鶴見俊輔の言葉と倫理』(森 元斎)

〈4面〉
▽橋爪大輝著『アーレントの哲学』(森川輝一)
▽高鳥都著『必殺シリーズ秘史』(田中秀臣)
▽谷口義明著『宇宙を動かしているものは何か』(松原隆彦)

〈5面〉
▽ボリス・ヴィアン著『北京の秋』(大野露井)
▽西口拓子著『挿絵でよみとくグリム童話』(大野寿子)
▽川合康三著『中国の詩学』(松原 朗)

〈6面〉
▽越川芳明著『カリブ海の黒い神々』(田中理恵子)
▽安里長従・志賀信夫著『なぜ基地と貧困は沖縄に集中するのか?』(松島泰勝)
▽荻堂顕著『ループ・オブ・ザ・コード』(若林 踏)

※記事の無料公開は10月28日(金)の9時以降から順次行っていきます。

巻頭特集は

================================================

対談=平尾昌宏 × 吉川浩満
<「哲学する」を日常と結びつける>
平尾昌宏著『日本語からの哲学』(晶文社)刊行を機に

【本紙イントロより】
 『ふだんづかいの倫理学』などの著者である平尾昌宏氏が、『日本語からの哲学 なぜ〈です・ます〉で論文を書いてはならないのか?』(晶文社)を上梓した。この文章は、〈です・ます〉で書くべきか、〈である〉で書くべきなのか?誰もが一度は考えたことがある問いを入口に、文末辞の違いが示す哲学的原理、日本語で哲学する可能性にも迫る。
 刊行を機に、『哲学の門前』(紀伊国屋書店)を九月に上梓した文筆家・吉川浩満氏と対談いただいた。(編集部)
=======
 本紙の読者ならまぎれもなくハッとするサブタイトルの一冊です。書店で見かけたら、思わず一度は手に取ってしまうのではないでしょうか。本稿も<です・ます>調で書くべきか、<である>調で書くべきか、一瞬逡巡しました。

 本来なら言語学的な領域であるテーマ設定に対して、哲学で立ち向かった平尾昌宏さんは対談中次のように語ります。

「私がこの問題に本格的に取り組むのならば、国語学や日本語学で〈です・ます体〉と〈である体〉がどう考えられているか、まずは勉強しなければなりません。(中略)そこからいろいろと考えていくうちに、やはり〈です・ます体〉と〈である体〉には、言語学に収まらない問題が包含されていると再確認できた。ただ、それをどう哲学的に論じるかは悩ましい部分でした。」

 実は、本対談の割りと早い段階で、〈です・ます体〉と〈である体〉の違いについて言及されます。ところが話はそこで終わりではなく、むしろ吉川浩満さんの言葉を借りると「本書から教えられたことはいくつもあるのですが、哲学への入門方法もそのひとつです。」と、ここからふたりの話は哲学の深みに入っていきます。

ぜひ、ふたりの濃密な思索をめぐる対談をお楽しみください。
https://jinnet.dokushojin.com/products/3462-10_28_pdf
********************

【近日開催イベント】
イベントスペース「読書人隣り」で近日開催するイベントをご案内します。会場は本の街、東京・神保町です(地下鉄神保町駅徒歩3分、JR御茶ノ水駅徒歩10分)。お仕事終わりや学校帰り、神保町散策のあとにぜひ遊びにいらしてください。
================================================
★連続トークイベント アナキズムのひろば vol.1(全5回) 
第3回<女のための反骨の作法>
日時:10月28日(金) 19時~ 登壇:斎藤真理子(翻訳者)/姜信子(作家)
※オンライン配信有り
https://jinnet.dokushojin.com/products/event-anarchism3-20221028

★編集者のための組版講座(第3回)
日時:11月2日(水) 19時~21時 講師:大友哲郎(組版/校正/編集者)
※オンライン配信有り
https://jinnet.dokushojin.com/products/event-editor-seminar3-20221102

★連続トークイベント アナキズムのひろば vol.1(全5回) 
第4回<生き延びるための蜂起>
日時:11月9日(水) 19時~ 登壇:高島鈴(ライター、社会史研究者)/成田圭祐(インフォショップ「IRREGULAR RHYTHM ASYLUM(IRA)」店主)
※オンライン配信有り
https://jinnet.dokushojin.com/products/event-anarchism4-20221109

★「知の新書」公開セミナー「現実化する気候危機 ネットゼロへ、私たちが今考えるべきこと」
講師:松下和夫(京都大学名誉教授)
日時:11月11日(水)18時~20時 
https://jinnet.dokushojin.com/products/event-20221111

★「吉本隆明 没後10年講演 「吉本思想の全貌」
講師:山本哲士(吉本思想を世界線で考察する理論者)
日時:11月25日(金)18時~20時 
https://jinnet.dokushojin.com/products/event-20221125

********************
【ご案内】
 当オンライショップでは定期購読のパッケージも販売中です。新聞配達版《2ヶ月》《半年》《通年》とPDF配信版《通年》の4プランを用意しています。
 特にPDF配信版なら新聞配達版《通年》よりも1100円お得。発売のタイミング(通常金曜日)のAM9:00にダウンロードURLをメールでご案内します。場所を取らずに保管にも便利な定期購読PDF配信版《通年》ぜひお試しください。
https://jinnet.dokushojin.com/products/year-round-pdf