【2023.4.14】週刊読書人note.

『五色の舟』(河出書房新社)

 「下駄屋に生まれたというくだんのために、僕らは一家総出で岩国に出向いた」。

 百年に一度生まれるという予言獣くだん。河べりの舫い舟で暮らす「異形の家族」にくだんが見せた世界の真実とは……。

 二〇二二年一〇月に亡くなった津原泰水氏の傑作「五色の舟」が、奇跡のコラボレーションにより、対訳付き・ヴィジュアル版『五色の舟』として刊行された。

 企画立案は津原泰水氏。津原氏は宇野亞喜良氏による装画・挿画と、海外の読者にも届けたいとToshiya Kamei氏による英訳を望まれたという。

 初回特典として津原泰水氏の「直筆サイン+創作メモ」カード(複製)付き。(A5判・一二八頁・二八六〇円)