【What's New!】週刊読書人8月11日号

【特集】
ロング書評=鎌田哲哉
<批評のサンチョ・パンザ化について――青い視野の書評>
『絓秀実コレクション1・2』(blueprint)刊行を機に

 

■『アウグスティヌス著作集』(教文館)完結記念対談
対談=山本芳久×佐藤真基子(8)★記事無料公開


【今週の読物】
▽仲正昌樹への再応答「再び『消え去る立法者』のために」(王寺賢太)(3)
▽論潮〈8月〉(森脇透青)(3)★記事無料公開
▽文芸〈8月〉(山﨑修平)(5)★記事無料公開
▽映画時評〈8月〉(伊藤洋司)(7)
◇連載=「映画の芸術的潜在力」(ジャン・ドゥーシェ氏に聞く)(聞き手=久保宏樹)(5)
◇連載=〈書評キャンパス〉ミシェル・フーコー著『臨床医学の誕生』(須磨千草)(5)★記事無料公開
◇連載=日常の向こう側 ぼくの内側(横尾忠則)(7)


【今週の書評】
〈3面〉
▽轟孝夫著『ハイデガーの哲学』(茂 牧人)★記事無料公開

〈4面〉
▽野坂真著『地方社会の災害復興と持続可能性』(横山智樹)★記事無料公開
▽マルティン・ブーバー著『義を求める祈り』(手島勲矢)
▽黒澤はゆま著『世界史の中のヤバい女たち』(藤本由香里)

〈5面〉
▽川越宗一著『パシヨン』(藤林道夫)
▽ドン・デリーロ著『ゼロK』(大宮勘一郎)

〈6面〉
▽岡典子著『沈黙の勇者たち』(猪狩弘美)
▽陶山伊知郎著『近代日本美術展史』(児島 薫)★記事無料公開
▽奈倉有里著『ことばの白地図を歩く』(石田昭義)

※記事の無料公開は8月11日(金)の10時以降から順次行っていきます。

巻頭特集は

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ロング書評=鎌田哲哉
<批評のサンチョ・パンザ化について――青い視野の書評>
『絓秀実コレクション1・2』(blueprint)刊行を機に

【本紙イントロより】
 文芸・思想・哲学・映画など幅広い分野の批評を通して長年執筆活動をつづけてきた批評家・絓秀実氏の、これまでの論考を収録した浩瀚な著作集『絓秀実コレクション 1・2』(blueprint)が刊行された(主な収録論文は2面に掲載)。その多くは〈絶版状態〉で、読者がアクセスできなかった貴重な論考が多く含まれている。批評家の鎌田哲哉氏にロング書評(1万字)をご寄稿いただいた。(編集部)

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 今年一番の、それどころか過去5年の読書人の巻頭特集のなかで最大級の問題作といっても差し支えがないかもしれません。それほど、鎌田哲哉さんの今回のロング書評は度肝を抜かれる内容です。

 1・2面通しての鎌田氏の徹底的な絓秀実氏批判はおふたりの関係性を知っていればさもありなん。でも、知らない読者からしたら「ここまで言っていいの!?」レベル。ただ、今ネット界隈で氾濫している見出しだけ見ての誹謗中傷ではなく、きちんと本文を読んだ上での批判ですから、今の時代はむしろ安心感すら覚えます。批評文化が華やかな時代を彷彿とさせる、真に書評新聞らしい一編であるともいえます。

 そもそも、今回の書評は断れる前提で鎌田さんに依頼したという流れがありましたが、編集部の予想に反して承諾をいただき、本号掲載に間に合ったわけですが、その経緯にが紙面上で語られています。

 「これは本来、眼疾抜きでも一笑に付して断る仕事だ。(中略)「絓秀実」だの「山城むつみ」だのと、物事の切迫した急所でびびって黙りこみ、ほとぼりが冷めるとやたらにおしゃべりになる連中とかかわるのがいやなの
だ(中略)。だが、電話の向こうで編集長が何気なく言った、「出版社はブループリント(blueprint) という新しい会社で……」。その暗合が再び私を当惑させた。」

 本書評執筆前に受けた白内障の手術後に視界が「青くみえる」状態だったそうです。著者本人ではなく、出版社の社名が執筆の理由になるという、これまた驚愕の理由が明かされます。

 読後の評価が確実にふたつに分かれる今回の鎌田さんの書評は、ある意味最後まで目が離せません。ぜひご一読の上ください。また、ご意見ご感想は当オンラインショップの問い合わせフォームまたは、npshop@dokushojin.co.jp でも受け付けておりますので、お気軽にご意見をお寄せください。


[2023年8月11日号販売ページ]
https://jinnet.dokushojin.com/products/3501-2023_08_11_pdf

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