【What's New!】週刊読書人2024年1月12日号
【特集】
対談=峯村健司×兼原信克
<台湾の自由と民主主義を守るために>
劉明福著『中国「軍事強国」への夢』(文藝春秋)をめぐって
【今週の読物】
▽追悼・山田太一(清田麻衣子)(7)
▽編者から読者へ『新世代ミステリ作家探訪 旋風編』(若林踏)(8)
▽論潮〈1月〉(橋爪大輝)(3)
▽文芸〈1月〉(柿内正午)(5)
▽映画時評〈1月〉(伊藤洋司)(8)
◇連載=「ふたつの『ファウスト』」(ジャン・ドゥーシェ氏に聞く)(聞き手=久保宏樹)(5)
◇連載=〈書評キャンパス〉今村夏子著『こちらあみ子』(石川花響)(5)
◇連載=日常の向こう側 ぼくの内側(横尾忠則)(8)
【今週の書評】
〈3面〉
▽大西拓一郎著『方言はなぜ存在するのか』(日高水穂)
▽アンリ・ベルクソン著『記憶理論の歴史』(小関彩子)
〈4面〉
▽宮本みち子編著・監修/末冨芳、秋田喜代美監修『若者の権利と若者政策』(津富 宏)
▽熊谷聡・中村正志著『マレーシアに学ぶ経済発展戦略』(嶋津洋樹)
▽川﨑大助著『教養としてのパンク・ロック』(安藤さやか)
〈5面〉
▽キム・ソヨン著『奥歯を噛みしめる』(斎藤佑史)
▽四方田犬彦著『サレ・エ・ペペ』(林 浩平)
〈6面〉
▽蜷川順子監修/『風のイメージ世界』刊行実行委員会編『風のイメージ世界』(知足美加子)
▽田中洋子編著『エッセンシャルワーカー』(村田隆史)
▽大谷能生著『〈ツイッター〉にとって美とはなにか』(荒木優太)
巻頭特集は
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対談=峯村健司×兼原信克
<台湾の自由と民主主義を守るために>
劉明福著『中国「軍事強国」への夢』(文藝春秋)をめぐって
【本紙イントロより】
1月13日に行われる台湾総統選挙、そしてその後の中国の動向に国際社会が注目している。中国の出方を検証する上で大きなヒントとなる劉明福著・峯村健司監訳・加藤嘉一訳『中国「軍事強国」への夢』(文藝春秋)が2023年に刊行された。本書をめぐって、監訳者でキヤノングローバル戦略研究所主任研究員の峯村氏と同志社大学特別客員教授・笹川平和財団理事の兼原信克氏に対談してもらった。(編集部)
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1月13日に行われる台湾総統選をめぐって、年末年始にかけて様々な報道が流れています。また、その結果が今後の国際社会に与える影響についても議論が重ねられ、否が応でも注目が集まっています。
今回の対談は、昨年11月末に行いました。対談収録時点では民進党の頼清徳氏有利の前提で話が進められましたが、国民党の侯友宜が猛追しているという報道も出ていますので、最終的な結果がどうなるかはまだわかりませんが、中国の方向性に大きな変化はないでしょう。何よりも習近平氏自身が台湾に対する強硬的な発言をしていることからも自明です。
では、中国が台湾に対してどのようなアクションを取るのか。その詳細が論じられた『中国「軍事強国」への夢』を監訳した峯村さんは、著者の劉明福氏が提起した「新型統一戦争」をベースにした戦略シミュレーションを繰り返し行っていると語ります。
「まず中国は法律戦から始めます。台湾は「一つの中国」である、その領海や排他的経済水域(EEZ)を含めてすべて「中国のもの」だというロジックの法制化に着手します。(中略)それによって中国海警局、つまり政府の船が台湾包囲することが「合法である」と主張する」
では、中国の法律戦に対する対抗策とは。兼原さんは「まずは完全な虚構である「一つの中国論」のナラティブを壊していく必要があります」と答えます。実は「一つの中国論」が虚構であることは他誌で橋爪大三郎さんも主張しています。(週刊ポスト2024年1月12・19日号 https://www.news-postseven.com/archives/20240109_1932645.html/2)実は、ここで橋爪さんが発言している「米国外交の最大の失敗は、「台湾は中国の一部」という中国の言い分を認めて」の部分は、兼原さんが1972年の「上海コミュニテ」の読解で紐解いていますので、上記記事と照らし合わせて本対談をお読みいただくと、より理解が進みます。
台湾総統選から、米大統領選へ。国際社会の激変の時代における日本の役割とは。ぜひご一読ください。
[2024年1月12日号販売ページ]
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【「読書人隣り」イベント情報】
イベントスペース「読書人隣り」で近日開催するイベントをご案内します。会場は本の街、東京・神保町です(地下鉄神保町駅徒歩3分、JR御茶ノ水駅徒歩10分)。お仕事終わりや学校帰り、神保町散策のあとなどにぜひ遊びにいらしてください。
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★今週土曜日開催
バタイユ入門講義(第3回)
テーマ:『呪われた部分・全般経済学試論・蕩尽』第五部・補遺
【講師】
仲正昌樹
日 時:2024年1月13日(土)18時~
いま、再注目のバタイユを、全体を俯瞰しつつ、丁寧に読解。最もまとまった形で表現されているテクストを通じて、その核心に迫る。
文学、芸術、哲学、経済人類学にわたる広範な批評活動を通して、フランス現代思想に強い影響を与え、日本でも栗本慎一郎等が主要な参照項にしていたことが知られているものの、バリエーションに富む独特の叙述スタイルのゆえに、その全体像があまり伝わっていない、バタイユの思想を、彼の思想が最もまとまった形で表現されている『呪われた部分・全般経済学試論』と『エロティシズム』を精読する。キリスト教神学、ヘーゲル、ニーチェと、レヴィ=ストロース、ドゥルーズ等を繋ぐバタイユの位置を明らかにすることを試みる。『内的体験』や『有罪者』『非―知』などのよく知られたテクストでの議論も可能な限り視野に入れながら解説していく。
【来場チケット】https://jinnet.dokushojin.com/products/seminar20240113
【配信チケット】https://jinnet.dokushojin.com/products/seminar20240113_online
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■『アンソロジスト』から生まれた文章講座 2024年上期(全5回)
講 師:太田靖久(作家)、大槻慎二(『アンソロジスト』編集長)
日 程:2024年1月28日、2月11日、2月25日、3月10日、3月24日(隔週日曜)
雑誌『アンソロジスト』の編集長・大槻慎二と、作家・太田靖久が「アンソロジーの編み方」と「小説の書き方」をイチから教えます!
全五回の講座で、短篇小説(エッセイも可)を1篇書き上げ、文豪たちの作品と共に〝あなたの作品〟が収録された、世界で1冊のアンソロジーを作りましょう。
★全5回の講座の終わりに、〝あなたの作品〟が活字化されたリフィル(20冊×330円=6600円相当)と、あなたが編んだアンソロジー1冊(既刊リフィル5冊×330円+ブックジャケット1980円=3630円)をお持ち帰りいただけます。
★さらに優秀作品1作を『アンソロジスト』へ掲載!!
【参加申し込みURL】https://jinnet.dokushojin.com/products/writing_seminar2024_01
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【ご案内】
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