[BOOK]「風の谷のナウシカ」と「モモ」から学ぶ(知の新書J01)

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『「風の谷のナウシカ」と「モモ」から学ぶ』

著者:山本哲士

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新書判・224ページ
出版社(発売):読書人
ISBN13:978-4-924671-70-6
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「モモ」と「風の谷のナウシカ」から、現代世界の問題を解き明かし、混迷の今を「生きる」ために大切なことを探しあてる、明晰な書。

エンデの「モモ」と宮崎駿の壮大な漫画「風の谷のナウシカ」から、現代世界の問題を解き明かし、混迷の「いま」を「生きる」ために、大切なことを探しあてる、明晰な書。
モモもナウシカも、困難な現実がおそいかかる中で、状況に振り回されず、1対1の対(つい)的な関係を何より大切に、現実を乗り切ります。
産業社会とはいかなる世界か。さかさま小路 / どこにもない家 / 時間の花の国
環境破壊された腐海は、いかなる世界か。大海嘨 / 青い地 / 墓所
コロナ禍、そしてウクライナ戦争から危機におちいった「今」の世界秩序を乗り切っていくために、ふたりの少女のあり方から、「生きねば !!」のたいせつなことを学ぶ。
流行をこえて、今こそ読まれるべき2つの名著を、世界最先端で考える哲学者が、簡明に解き明かします。

◆目次
まえがきーー「星の王子さま」から
❶『モモ』から学ぶ、たいせつなこと
Ⅰ モモとベッポとジジーーたいせつな存在とコンビビアルな関係と場所
  ベッポとジジ 真のともだち/「対的なもの」のたいせつさ/モモのこと①産業社会に記録されない、聞き上手の女の子
Ⅱ 時間をうばう灰色の男たちーーひっくり返った世界
  子どもたちと「子どもの家」と親たち
Ⅲ 時間の花の国とマイスター・ホラ、そしてカシオペイアーー本質的なもの
  カシオペイア、モモを「どこにもない家へみちびく」/時間の花の国で
Ⅳ 還ってきたモモはひとりぼっちにーーさらにすすんでいた産業社会
  モモとは、その② /カシオペイアが脇にいる/「さかさま小路」の意味/灰色の男たちの狼狽ぶりーー独裁世界の終末
 現代社会=産業社会のひっくりかえり
 見ているのに、見ていない・認めない
  ディズニー世界に注意を/「裸の王様」ではなく「皇帝の新しい着物」
 コラム 死と霊性と生きること

❷「生きる」ナウシカから学ぶ  対(つい)関係のやさしさ
  「モモ」から「ナウシカ」へ/ナウシカとクシャナ
  出会いと場所 第1章 風の谷
  青き衣をまとう者 第2章 酸の湖
  カイの死 第3章 土鬼戦役
  お行き 心のおもむくままに いとしい風よ 第4章 破局へ
  王蟲とともに死していくナウシカ?! 第5章 大海嘯
  清浄の世界へ行き、もどってくる 第6章 青き地
  ナウシカと巨神兵による最後の戦い 第7章 墓所

❸ 知をつくし情をつくしてたいせつなことをーー現在世界としての「風の谷のナウシカ」と真実を見ること
  生存と世界観
  1 技術と身体 生命と技術/2 独裁国家と民衆/3 腐海と大海嘯、そして真実とは・・・

終章 王蟲、カイ、テトが亡くなった悲しみをこえて生きる対の力
あとがき

 

◆著者プロフィール
山本哲士(ヤマモトテツジ)
1948年生まれ。教育学博士。元信州大学教授、元東京藝術大学客員教授。「一般財団法人・日本国際高等学術会議」を設立、理事長。世界の第一線の学者たちと交通し、新たな学問体系を哲学地盤から構築。著書・編著は50書以上、編集雑誌は150冊以上に及ぶ。『ピエール・ブルデューの世界』『吉本隆明の思想』(三交社)『ミシェル・フーコーの思考体系』『イバン・イリイチ』(EHESC 出版局)で思想家4部作を完成。国家論5部作、『吉本隆明と共同幻想論』(晶文社)『フーコー国家論』『ブルデュー国家論』『国家と再認・誤認する私の日常』『私を再生産する共同幻想国家・国家資本』(EHESC 出版局)を完成。『哲学する日本』『<もの>の日本心性』『国つ神論』『述語制の日本語と日本思想』(EHESC出版局)の日本論から哲学地盤を転換。