【What's New!】週刊読書人8月5日号
【特集】
落合恵子インタビュー
<それぞれのわたしを生きる>
『わたしたち』(河出書房新社)刊行を機に
■中村邦生インタビュー
『幽明譚』『ブラック・ノート抄』(水声社)刊行を機に(8)
【今週の読物】
▽論潮〈8月〉(中村葉子)(3)
▽文芸〈8月〉(栗原 悠)(5)
◇連載=「映画から離れてしまった『カイエ』」(ジャン・ドゥーシェ氏に聞く)(聞き手=久保宏樹)(5)
◇連載=〈書評キャンパス〉伊坂幸太郎著『オーデュボンの祈り』(大塚 周)(5)
◇連載=日常の向こう側 ぼくの内側(横尾忠則)(7)
◇連載=American Picture Book Review(堂本かおる)(7)
◇連載=中平卓馬をめぐる50年目の日記(柳本尚規)(7)
【書評】
〈3面〉
▽デレク・パーフィット著『重要なことについて 1・2』(岡本慎平)
〈4面〉
▽ローナン・ファロー著『キャッチ・アンド・キル』(濱田真里)
▽柳沢英輔著『フィールド・レコーディング入門』 (島村一平)
▽稲垣諭著『絶滅へようこそ』(山田 文)
〈5面〉
▽五十殿利治著『久米民十郎』(水沢 勉)
▽恩田侑布子著『渾沌の恋人』(浅沼 璞)
〈6面〉
▽島薗進・四ノ宮成祥編著『合成生物学は社会に何をもたらすか』(西貝 怜)
▽暮沢剛巳著『ミュージアムの教科書』(秋丸知貴)
▽リチャード・オヴェンデン著『攻撃される知識の歴史』(南陀楼綾繁)
巻頭特集は
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落合恵子インタビュー
<それぞれのわたしを生きる>
『わたしたち』(河出書房新社)刊行を機に
【本紙イントロより】
作家の落合恵子氏が『わたしたち』(河出書房新社)を刊行した。学生時代、四〇代、七〇代の現在を、行きつ戻りつしながら、四人の女性が「わたし」を生きる姿が描かれていく物語だ。落合さんの主宰するクレヨンハウスの地下カフェで、お話を伺った。(編集部)
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落合恵子さんの最高傑作と呼び声の高い本作をめぐって、落合さんにいろいろお話をうかがいました。場所はおなじみのクレヨンハウス、落合さんのホームグラウンドですから、全編とおして、のびのびとした語り口が堪能できます。
物語の登場人物たち、そして落合さんが1945年生まれです。インタビュー冒頭、この点について話が展開します。特に終戦直前直後に命からがら逃げ延びたお母様のエピソードは非常に生々しさがあります。そして、落合さんは1945年生まれの登場人物たちの意味合いを次のように語ります。
「一九四五年に生まれた、あるいは生まれるはずだったどれほどの子が亡くなったのか。今回の物語で四人の女性たちを一九四五年生まれにしたのは、戦争で生きられなかった子の分も生きた、四人の生を大事にしたいと思ったからです。」
このあたりは、今の時期だからこそ、余計に響く言葉だと思います。
終戦という、ひとつの句切りから現代に至るまで、社会における女性の立ち位置は変わったのか、それとも何ひとつ前進してこなかったのか。それは物語の登場人物たちの半生、そして落合さんのインタビューから見えてきます。ぜひ、ひとつひとつの言葉を味わいながらお読みください。
https://jinnet.dokushojin.com/products/3451-2022_08_05_pdf
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【関連記事情報】
2021年11月26日号
柚木麻子インタビュー
<継承されるシスターフッドの灯>
『らんたん』(小学館)刊行を機に
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落合さんが描いた女性の物語が、戦後~令和までなのであれば、柚木麻子さんの描いたシスターフッドは明治~昭和。時代は対照的ながら、近代化以降から現代に至るまで日本の女性たちがどのように生きてきたのか、本紙のふたつのインタビューから読み取れるでしょう。セットでお読みいただくことをオススメします。
https://jinnet.dokushojin.com/products/3417-2021_11_26_pdf
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【ご案内】
定期購読料金価格改定のご案内
このたび、5月に実施した本紙価格改定に伴い、これまで据え置き価格で販売していた定期購読料金を10月1日より、下記のとおり改定いたします。ご購読中のお客様におかれましては、ご理解いただきますようお願い申し上げます。
<紙版>
年間購読:16,000円 →→ 17,600円
半年購読: 8,600円 →→ 9,460円
2ヶ月購読:3,630円 →→ 4,000円
<PDF版>
年間購読:15,000円 →→ 16,500円
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