【What's New!】週刊読書人2024年2月16日号
【特集】
ビクトル・エリセ×ペドロ・コスタ対談(司会=パウロ・ブランコ)
<バザン・ブニュエル・ゴダール>
第18回リスボン映画祭グランプリ受賞『瞳をとじて』公開を機に
■「吉田健一の文学」基調講演(松浦寿輝)/シンポジウム「吉田健一から広がる世界」レポート(8)
【今週の読物】
◇連載=「ロメールと手持ちカメラ」(ジャン・ドゥーシェ氏に聞く)(聞き手=久保宏樹)(5)
◇連載=〈書評キャンパス〉岡田潤作・挿画『こども電車』(江口栞梨)(5)
◇連載=日常の向こう側 ぼくの内側(横尾忠則)
(7)
◇連載=百人一瞬 Crossover Moments In mylife③・ルイジ・ノーノ(小林康夫)(7)
◇連載=戯史 平成紀〈二月〉(安倍夜郎)(7)
【今週の書評】
〈3面〉
▽和田春樹著『回想 市民運動の時代と歴史家』(木宮正史)
▽多井学著『大学教授こそこそ日記』(磯前順一)
▽磯崎新著『デミウルゴス』(鈴木隆之)
〈4面〉
▽池尾愛子著『天野為之』(柿埜真吾)
▽大窪徳行著『哲学と論理』(和田和行)
▽中野高通著『野の仏の風景』(田中英雄)
〈5面〉
▽杉浦静著『宮沢賢治 生成・転化する心象スケッチ』(長瀬 海)
▽若林恵・畑中章宏著『『忘れられた日本人』をひらく』(仲野麻紀)
▽室井光広著『エセ物語』(中村三春)
〈6面〉
▽戸田桂太著『矢橋丈吉を探して』(永田浩三)
▽アリス・ボータ著『女たちのベラルーシ』(安野 直)
▽アリゼ・デルピエール著『富豪に仕える』(大塩真夕美)
巻頭特集は
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ビクトル・エリセ×ペドロ・コスタ対談(司会=パウロ・ブランコ)
<バザン・ブニュエル・ゴダール>
第18回リスボン映画祭グランプリ受賞『瞳をとじて』公開を機に
【本紙イントロより】
ビクトル・エリセ監督『瞳をとじて』が、二月九日から全国で公開されている。『マルメロの陽光』より三一年ぶりの新作となる。『瞳をとじて』は、二〇二三年一一月八日から一七日まで開催された第一八回リスボン映画際「LEFEST」(https://leffest.com/en/) でグランプリに選ばれた。映画祭のイベントの一環として、ビクトル・エリセとペドロ・コスタの対談が行われた。司会は、映画プロデューサーのパウロ・ブランコが務めた。対談の模様を載録する。翻訳は、本紙連載「ジャン・ドゥーシェ氏に聞く」の聞き手と翻訳を務める久保宏樹氏と、映画キュレーターの槻舘南菜子氏にお願いした。
掲載にあたっては、映画祭責任者のひとりであるアントニオ・コスタと、対談の翻訳に際して多大な尽力をいただいたマルタ・マテウスに感謝を捧げる。(編集部)
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本号では、ビクトル・エリセ監督とペドロ・コスタ監督の対談を、1・2面でお送りします。現在、エリセ監督の新作『瞳をとじて』が、TOHOシネマズ シャンテ他で、順次公開中です。寡作で知られるエリセ監督ですが、新作は『マルメロの陽光』より31年ぶりとなる、まさに待ちに待った一作です。ただ、エリセ監督自身は、30年以上長編を撮っていない映画作家と捉えられるのは、心外のようです。ペドロ・コスタやアキ・カウリスマキらと似たような形で、仕事はつづけてきた、映画表現とはずっとかかわってきたと発言しています(本発言は、web版に収録)。司会のパウロ・ブランコ(映画プロデューサー)が冒頭発言しているように、ふたりの対話を聴くことは、人が羨むような体験でもあります。それを、本号ではたっぷりお楽しみください。
現在の映画産業や映画製作の現場について、否定的な意見を述べるペドロ・コスタ。映画批評に訪れた危機を語るビクトル・エリセ。二人は、常に共闘してきたのかもしれません。話は、アンドレ・バザン、マノエル・ド・オリヴェイラ、ルイス・ブニュエル、ジャン=リュック・ゴダールにまで及びます。こうした知的会話が交わされる機会は、なかなかないことだと思います。なお、Web完全版では全18000字を収録。
[2024年2月16日号販売ページ]
https://jinnet.dokushojin.com/products/3527-2024_02_16_pdf
[バザン・ブニュエル・ゴダール<完全版>販売ページ]
https://jinnet.dokushojin.com/products/note-20240216
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【「読書人隣り」イベント情報】
イベントスペース「読書人隣り」で近日開催するイベントをご案内します。会場は本の街、東京・神保町です(地下鉄神保町駅徒歩3分、JR御茶ノ水駅徒歩10分)。お仕事終わりや学校帰り、神保町散策のあとなどにぜひ遊びにいらしてください。
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★新刊刊行イベント開催!
トークイベント「挑発しつづける写真家・中平卓馬」
『プロヴォーク 中平卓馬をめぐる50年目の日記』刊行記念トークイベント
【登壇】
北井一夫(写真家)・柳本尚規(写真家・東京造形大学名誉教授)
日時:3月2日(金)14時~
中平卓馬と共に写真家となり、共に行動し、その姿を傍で見てきた一人である柳本尚規が、伝説になる前の、20代後半から30代前半の中平卓馬の姿を描く回想記となる『プロヴォーク 中平卓馬をめぐる50年目の日記』(読書人刊)。
「激動」と表現されることの多い1960年代後半から1970年代初頭。
総合雑誌『現代の眼』の編集者時代に東松照明、寺山修司らの連載を担当していた中平卓馬は、同時代に活躍する表現者たちの仕事に触発され「写真家になる」ことを決意する。
やがて中平は多木浩二、岡田隆彦、高梨豊とともに、写真同人誌『プロヴォーク』を1968年に創刊(2号目からは森山大道も参加)。
中平の作品発表の場は、『プロヴォーク』のほか、『現代の眼』『朝日ジャーナル』『アサヒグラフ』『デザイン』といった従来のカメラ雑誌とは異なる媒体を中心としていた。中平は言論の場とどのように関わり、どのように写真と向き合っていたのか。
また「アレ・ブレ・ボケ」と称され、当時の若者の心情と共振し話題となった一連の写真群について中平自身はどのように考えていたのか――。
本書の刊行を機に、中平と同時代に活動してきた写真家・北井一夫氏と著者のトークイベントを開催。
〝伝説〟となる前の等身大の中平卓馬とはどのような人物だったのか。
また、2月6日より東京国立近代美術館で開催中の中平没後初となり、20年ぶりとなる大回顧展「中平卓馬 火―氾濫」展についても言及する。
【来場チケット】https://jinnet.dokushojin.com/products/event20240302
※本イベントは来場参加のみとなります。
★毎月第2土曜日開催
バタイユ入門講義(第5回)
テーマ:『エロティシズム』第一部第六~十三章
【講師】
仲正昌樹
日 時:3月9日(土)18時~
いま、再注目のバタイユを、全体を俯瞰しつつ、丁寧に読解。最もまとまった形で表現されているテクストを通じて、その核心に迫る。
文学、芸術、哲学、経済人類学にわたる広範な批評活動を通して、フランス現代思想に強い影響を与え、日本でも栗本慎一郎等が主要な参照項にしていたことが知られているものの、バリエーションに富む独特の叙述スタイルのゆえに、その全体像があまり伝わっていない、バタイユの思想を、彼の思想が最もまとまった形で表現されている『呪われた部分・全般経済学試論』と『エロティシズム』を精読する。キリスト教神学、ヘーゲル、ニーチェと、レヴィ=ストロース、ドゥルーズ等を繋ぐバタイユの位置を明らかにすることを試みる。『内的体験』や『有罪者』『非―知』などのよく知られたテクストでの議論も可能な限り視野に入れながら解説していく。
【来場チケット】https://jinnet.dokushojin.com/products/seminar20240309
【配信チケット】https://jinnet.dokushojin.com/products/seminar20240309_online
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【ご案内】
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