【What's New!】週刊読書人5月20日号

【特集】
追悼・青山真治(蓮實重彥氏に聞く/聞き手=伊藤洋司)
<真に孤立した映画作家>

■『わたしの学術書―博士論文書籍化をめぐって』(春風社)座談会(8)

【読物】
▽映画時評〈5月〉(伊藤洋司)(7)
◇連載=「ドキュメンタリーとフィクション」(ジャン・ドゥーシェ氏に聞く)(聞き手=久保宏樹)(5)
◇連載=〈書評キャンパス〉江國香織著『号泣する準備はできていた』(下澤萌加)(5)
◇連載=日常の向こう側 ぼくの内側(横尾忠則)(7)
◇連載=中平卓馬をめぐる50年目の日記(柳本尚規)(7)
◇連載=戯史 平成紀〈五月〉(安倍夜郎)(7)

【書評】
〈3面〉
▽ジャン=イヴ・モリエ著『ブックセラーの歴史』(柴野京子)
▽広川由子著『戦後期日本の英語教育とアメリカ』(北 和丈)
▽バーバラ・ランスビー著『ブラック・ライヴズ・マター運動誕生の歴史』(渡辺将人)

〈4面〉
▽酒井潔ほか著/陶久明日香・長綱啓典・渡辺和典編『モナドから現存在へ』(茂 牧人)
▽阿部和重ほか著『高校生と考える新時代の争点21』(竹内 洋)
▽新ヶ江章友著『クィア・アクティビズム』(渡辺大輔)

〈5面〉
▽今村隆男著『ピクチャレスクとイギリス近代』 (吉川朗子)
▽クラウディオ・マグリス著『ミクロコスミ』(栗原俊秀)
▽角田光代著『タラント』(妙木 忍)

〈6面〉
▽安井眞奈美著『狙われた身体』(野上 暁)
▽木村武史編著『性愛と暴力の神話学』(勝又泰洋)
▽内藤理恵子著『新しい教養としてのポップカルチャー』(パンス)

 

巻頭特集は

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追悼・青山真治

<真に孤立した映画作家>

(蓮實重彥氏に聞く/聞き手=伊藤洋司)

【本紙イントロより】

EUREKA』『サッド ヴァケイション』『空に住む』などの作品で知られる映画監督の青山真治さんが、三月二一日亡くなった。デビュー当時から、青山監督の作品を高く評価し、公私ともに親交のあった映画批評家の蓮實重彥氏に、その人と作品についてお話をうかがった。聞き手は、中央大学教授・伊藤洋司氏にお願いした。(編集部)

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 突然の訃報に驚いた方も多かったのではないでしょうか。映画監督の青山真治さん、享年57歳。蓮實重彥さんは対談冒頭に「わたくしより遥かに若い青山真治のあまりにも早すぎる死には言葉もありません。」と述べています。本記事をお読みいただく前に日経新聞に寄稿した青山さんへの追悼記事を読まれた方もたくさんいらっしゃると思います。本記事はそこから少し時間が経って収録された内容なので、さらに踏みこんだ青山真治論だといえます。

 蓮實さんは「勿論、亡くなってから、彼の作品を何本か見直そうと思ったのですが、見はじめると涙があふれ、まともに見られませんでした。」とも語ります。ただ、その理由を次の一言に集約されます。

「作品を少しずつ見ながら、青山真治がいかに孤立した映画作家だったかという思いに、改めて目覚めたからです。その孤立ぶりは、日本の問題にとどまらず、世界的な視点からしてもそうだといわねばなりません。」

 公私ともにお付き合いの深かった間柄ですから、思うところはたくさんあるはずです。その上で映画批評家として語る青山真治作品評は重厚そのもの。本紙ではおなじみの伊藤洋司さんとの対話は、青山さんの人柄と作品の魅力の両面をより伝えてくれると同時に、青山さんの映画を観たくなります。ぜひお読みください。

https://jinnet.dokushojin.com/products/3440-2022_05_20_pdf

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【関連書籍】

『映画時評集成 2004-2016』

著者:伊藤洋司

四六判・526ページ

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 蓮實さんと名対話を繰り広げている伊藤洋司さん初の単著で、本書語りおろしの青山真治監督・伊藤洋司が選ぶ「映画ベスト三〇〇本」対談や、2003年収録の『秋聲旅日記』をめぐる青山さんとの対話を収録しています。

 最新号で伊藤さんは青山さんのことを「僕にとっては、青山監督は天使のような人でした。」と語っていますが、その意味が本書に詰まっています。<追悼・青山真治>号発売を機に、特別価格で販売。ぜひこの機会にお買い求めください。

https://jinnet.dokushojin.com/products/book-9784924671317

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