【What's New!】週刊読書人7月15日号
【特集】
対談=早尾貴紀×小杉亮子
<負の遺産として当時を知る>
重信房子『戦士たちの記録 パレスチナに生きる』(幻冬舎)から考える
■ 西村賢太『雨滴は続く』を読む(対談=豊﨑由美・長瀬海)(8)
【読物】
▽映画時評〈7月〉(伊藤洋司)(7)
◇連載=「画面の外の映画」(ジャン・ドゥーシェ氏に聞く)(聞き手=久保宏樹)(5)
◇連載=〈書評キャンパス〉長谷川晶一著『96敗 東京ヤクルトスワローズ』(畠山夏海)(5)
◇連載=日常の向こう側 ぼくの内側(横尾忠則)(7)
◇連載=中平卓馬をめぐる50年目の日記(柳本尚規)(7)
【書評】
〈3面〉
▽三木健編『民衆史の狼火を』(我部政明)
▽前田速夫著『谷川健一と谷川雁』(石井正己)
▽清眞人著『格闘者ニーチェ』(太田匡洋)
〈4面〉
▽ステファヌ・ルルー著『シネアスト高畑勲』(叶 精二)
▽ラファエル・ヴェルシェール著『トライアスロンの哲学』(杉本厚夫)
▽横道誠著『イスタンブールで青に溺れる』(石原真衣)
〈5面〉
▽重信房子著『歌集 暁の星』(藤原龍一郎)
▽芳川泰久著『バルザック×テクスト論』(堀 千晶)
▽西村賢太著『誰もいない文学館』(小谷野敦)
〈6面〉
▽坂井亮太著『民主主義を数理で擁護する』 (鎌原勇太)
▽ゲイブ・ブラウン著『土を育てる』(藤井一至)
▽恒川光太郎著『化物園』(太田明日香)
巻頭特集は
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対談=早尾貴紀×小杉亮子
<負の遺産として当時を知る>
重信房子『戦士たちの記録 パレスチナに生きる』(幻冬舎)から考える
【本紙イントロより】
「日本赤軍」の元最高幹部・重信房子氏が五月二八日、二〇年の刑期を終えて出所した。今年はリッダ闘争とも言われるテルアビブ空港乱射事件から五〇年目にあたる。そのタイミングで刊行された、重信氏の『戦士たちの記録 パレスチナに生きる』(幻冬舎)から、当時を振り返り今を考えるために、社会思想家の早尾貴紀氏と、社会学者の小杉亮子氏に対談いただいた。(編集部)
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重信房子『戦士たちの記録 パレスチナに生きる』を1面で取り上げることは、相応のリスクがあります。しかし、この本が出たこと、書かれていることを読み解いてかないことには、先日の重信房子氏出所のニュースの持つ意味がわからない。何より、50年前の事件の衝撃を肌で感じた人もどんどん減っていきます。いろいろなタイミングが重なった上での特集だということを、まずはご理解ください。
今回対談いただいた早尾貴紀さんも、小杉亮子さんも記事冒頭で自身のスタンスを明確に表明しています。また、早尾さんは本書を次のような評しています。
「重信さんの本は一つのドキュメントではありますが、当事者による主観的な語りで、取捨選択も脚色もある。プロパガンダ的な部分があって自己正当化もされているので、そこは注意して読まなければいけない。」
ふたりとも研究者ですから、きわめて客観的に、批判を交えつつ本書を読み解いていることがわかります。取り扱いがきわめて難しい本だからこそ、踏まえるべき前提、基本的知識が必要になります。重信本を読まれる人も、そうでない人も、まずは本対談を導入にご利用いただければと思います。
https://jinnet.dokushojin.com/products/3448-2022_07_15_pdf
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【関連バックナンバー】
2020年5月29日号
松田政男追悼特集 足立正生・太田昌国氏に聞く(聞き手=平沢剛)
<松田政男とその時代>
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重信氏とも関係の深かった松田政男氏の追悼特集で、当時を克明に振り返っています。当時、現場にいた人たちは何を考え、どんな行動をしていたのか。故人を偲びつつも、生々しい証言が語られます。最新号と併読必須。まだお読みでない方は、一緒にお買い求めください。
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