【What's New!】週刊読書人6月16日号
【巻頭特集】
対談=渡辺範明×山本貴光
<「物語体験」をデザインする>
渡辺範明著『国産RPGクロニクル』(イースト・プレス)刊行を機に
■『現代語訳小右記』(吉川弘文館)完結記念
対談=倉本一宏・澤田瞳子(8)
【読物】
▽「編者から読者へ」=吉本隆明著『吉本隆明 全質疑応答 Ⅰ~Ⅴ』(菅原則生)(7)★記事無料公開
◇連載=「米国民に最も接近した映画作家」(ジャン・ドゥーシェ氏に聞く)(聞き手=久保宏樹)(5)
◇連載=〈書評キャンパス〉高島鈴著『布団の中から蜂起せよ』(清宮優衣)(5)★記事無料公開
◇連載=日常の向こう側 ぼくの内側(横尾忠則)(7)
◇連載=戯史 平成紀〈六月〉(安倍夜郎)(7)
【書評】
〈3面〉
▽ガルギ・バタチャーリャ著『レイシャル・キャピタリズムを再考する』(酒井隆史)
▽野口朋隆著『徳川将軍家』(福留真紀)
▽山本直著『オルバンのハンガリー』(小島 亮)
〈4面〉
▽アクセル・ホネット著『自由の権利』(岩崎 稔) ★記事無料公開
▽ジェラール・ショーヴィ著『科学捜査とエドモン・ロカール』(橋本一径)
▽山本昭宏著『残されたものたちの戦後日本表現史』(片岡佑介)
〈5面〉
▽野々井透著『棕櫚を燃やす』(樋口良澄)
▽黒川創著『世界を文学でどう描けるか』(竹内栄美子) ★記事無料公開
▽村井邦彦・吉田俊宏著『モンパルナス1934』(塩澤幸登)★記事無料公開
〈6面〉
▽髙木慶子・秋丸知貴著『グリーフケア・スピリチュアルケアに携わる人達へ』(島薗 進)
▽コリン・ソルター著『世界を変えた100の手紙 上・下』(槇原 茂)
▽井上理津子著『師弟百景』(西野智紀)
※記事の無料公開は6月16日(金)の10時以降から順次行っていきます。
巻頭特集は
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対談=渡辺範明×山本貴光
<「物語体験」をデザインする>
渡辺範明著『国産RPGクロニクル』(イースト・プレス)刊行を機に
【本紙イントロより】
ゲームデザイナーの渡辺範明さんが『国産RPGクロニクル ゲームはどう物語を描いてきたのか?』(イースト・プレス)を六月二一日に上梓する。大人気ゲーム『ドラクエ』『FF』は、どのような変遷を辿ったのか? 本書は二大タイトルのゲームシステムや世界観、物語、制作体制を比較しながら、「国産RPG」について論じる。刊行を機に、ゲーム作家・文筆家の山本貴光さんと対談をお願いした。(編集部)
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本紙の読者の方で、どれだけドラクエやFF(ファイナルファンタジー)に馴染みがあるか、イメージしにくい部分がありますが、30~40代前後の方だったらどちらか、あるいは両方のシリーズの何作かをプレイしたことがある人は少なくないのではないでしょうか。この世代の方ならドラクエ、FFの新作発売日にクラス中で盛り上がっていたり、ちょっと前のiPhoneばりにニュースで大々的に取り上げられていたり、おもちゃ屋の折込チラシにデカデカと表示されていたり……と、そのインパクトは世代内である程度共有されていると思います。その上の世代の方になると、自身で遊んでいなければむしろ忌避の対象だったかもしれませんが。
共有体験ということでいうと、渡辺範明さんが「例えば小学校での友達同士の『自分はどこまで進んだ』『あの場所にはこういうアイテムがあった』という会話が、ゲーム体験を豊かにしていました。」と述べています。本稿筆者の場合は、そういった体験プラス、ゲームの攻略本をみんなで回し読むとか、真偽不明の裏ワザの情報が出回るとか。情報がある人間が優位に立っていた記憶を、お二人の対談を読みながら思い出しました。
話が多少脱線しましたが、山本貴光さんが本書あるいは渡辺さんの今回の仕事を「二〇世紀後半から現代に至る日本のカルチャーの考古学」を次のように評します。サブカルチャーではなく、カルチャー。両シリーズの新作が発表されると海外からも熱い視線を向けられるので、今や確固たる地位についたコンテンツだということを、山本さんの評あるいは、本書のタイトルから再認識させられます。
対談内ではドラクエとFFがどう違うのか、ということも話題にあがります。このあたりも両シリーズをプレイしたことある人なら「わかる」と、読みながら頷く部分です。もしプレイしたことがない人でも、今はYouTubeなどにプレイ動画がかなりあるので、どんな世界観なのか、ストーリー、グラフィック、音楽、がどういったものか簡単に知ることができますので、本紙と一緒にご覧いただくことをおすすめします。ぜひおふたりの熱いゲーム対談をお楽しみください。
[2023年6月16日号販売ページ]
https://jinnet.dokushojin.com/products/3493-2023_06_16_pdf
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【「読書人隣り」イベント情報】
イベントスペース「読書人隣り」で近日開催するイベントをご案内します。会場は本の街、東京・神保町です(地下鉄神保町駅徒歩3分、JR御茶ノ水駅徒歩10分)。お仕事終わりや学校帰り、神保町散策のあとなどにぜひ遊びにいらしてください。
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★7月15日開催!
■「本気で、村上春樹を読んでみたい」精読者のための入門講座(第6回)
テーマ:『IQ84』後半
講 師:仲正昌樹
日 時:7月15日(土)18時~
日本を代表する世界文学作家の意外にも、語られることが少なかった現代思想や哲学の視点とは?
逆に、思想・哲学にも世界的に影響を与えている、その世界観とは?
ハルキ・ワールドの真の凄さを一緒に熟読吟味する徹底読解講座。
【来場チケット】https://jinnet.dokushojin.com/products/seminar20230715
【配信チケット】https://jinnet.dokushojin.com/products/seminar20230715_online
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★7月末に開催
■田中秀臣×栗原裕一郎トークイベント
<不寛容な時代に抗う言論は~肥大化するキャンセルカルチャー問題を考える>
日時:7月28日(木)19時~(約1時間半予定)
加速するSNS時代に起きたこの潮流に抗うためには、どのような態度、言論でのぞむべきなのか。たびたび、この問題についてメディアなどで言及をしている、経済学者の田中秀臣氏と文芸評論家の栗原裕一郎氏に対談いただき、いま目の前で起きているキャンセルカルチャーの問題をめぐって、この機会に徹底的に議論してもらう。
【登壇者】
田中秀臣(経済学者)
栗原裕一郎(文芸評論家)
【来場チケット】https://jinnet.dokushojin.com/products/event20230728
【配信チケット】https://jinnet.dokushojin.com/products/event20230728_online
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【ご案内】
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