【What's New!】週刊読書人9月1日号
【特集】
小林康夫氏インタビュー
<人類という普遍性へ知を開く>
『存在とは何か 〈私〉という神秘』(PHP研究所)刊行を機に
■「芥川賞について話をしよう」第24弾
対談=小谷野敦・倉本さおり(8)
【今週の読物】
▽追悼=ミラン・クンデラ(野崎歓)(2)
◇連載=「3D映画におけるゴダールの実験」(ジャン・ドゥーシェ氏に聞く)(聞き手=久保宏樹)(5)
◇連載=〈書評キャンパス〉加藤公明著『考える日本史授業 5』(佐野慎之助)(5)★記事無料公開
◇連載=日常の向こう側 ぼくの内側(横尾忠則)(7)
◇連載=American Picture Book Review(堂本かおる)(7)
【今週の書評】
〈3面〉
▽ジュディス・シュクラー著『不正義とは何か』(福間 聡)★記事無料公開
▽高田純著『ヘーゲル承認論の射程』(川瀬和也)
▽トマス・S・クーン著/イアン・ハッキング序説『科学革命の構造 新版』(野家啓一)
〈4面〉
▽ジャン=フランソワ・バイヤール著『アフリカにおける国家』(牟禮拓朗)
▽船木亨著『いかにして個となるべきか?』(渡辺一樹)★記事無料公開
▽大貫隆著『グノーシス研究拾遺』(高橋義人)
〈5面〉
▽吉本ばなな著『はーばーらいと』(江南亜美子)
▽田中兆子著『今日の花を摘む』(大塚真祐子)★記事無料公開
▽楊双子著『台湾漫遊鉄道のふたり』(豊田周子)
〈6面〉
▽宮本真左美著『艾未未アート「戦略」』(陳 海茵)★記事無料公開
▽鈴木敏夫責任編集『スタジオジブリ物語』(松下哲也)
▽水野英子他編著『少女マンガはどこからきたの?』(猪俣紀子)
※記事の無料公開は9月1日(金)の10時以降から順次行っていきます。
巻頭特集は
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小林康夫氏インタビュー
<人類という普遍性へ知を開く>
『存在とは何か 〈私〉という神秘』(PHP研究所)刊行を機に
【本紙イントロより】
哲学者の小林康夫氏が『存在とは何か 〈私〉という神秘』(PHP研究所)を上梓した。二〇世紀までの存在論的思考をなぞり、その先端にいる自分がいかに、「存在とは何か」という問いを拡張するのか。存在論を量子力学的な波動論、複素論などと結び、考えていく。本書刊行を機に小林氏にお話を伺った。(編集部)
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<(近・現代的な)「人間」という概念のもとでの普遍性を超える「人類」というもうひとつの普遍性へと、われわれの知を開く方向へと、いま、人文的知は進んでいかなくてはならないのではないか>そのためには「存在」という根源的なモノを問うのがいいのかもしれない、のだと小林康夫さんは語ります。
<二〇世紀までの「人間」の思考の呪縛みたいなものから解き放たれる必要がある>ここが今回の小林さんの哲学の冒険のスタート地点になります。
<「存在」という哲学的呪縛を引き受けてきた既存の哲学書からの引用はしてはいけない>これまで哲学を突き詰めてきた小林さんの新たな挑戦です。自然科学の領域から「存在」をめぐる哲学を問い直します。哲学的問いから完全に切り離された自然科学が時を経るごとに、無意識のうちに哲学的な問いを必要としてくるようになった。ニュートン、シュレーディンガー、ハミルトン、的な思考がいかにして哲学との接近をみるのか。このあたりはぜひ本編でお楽しみください。
また小林さんは冗談めかして<物理学者が「時間は存在しない」とか「多元的世界」とか、存在論の先へ先へと向かっているときに、文系の枠に閉じこもっていつまでもハイデガーの『存在と時間』を読み続けるだけで、何の応答もできないままでは、哲学者としての役目を果たしていませんよね>と語りますが、同じような発言を繰り返すので、おそらく本音でしょう。学問としての哲学の課題に正面から向き合う小林さんのロングインタビューをぜひお楽しみください。
[2023年9月1日号販売ページ]
https://jinnet.dokushojin.com/products/3504-2023_09_01_pdf
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【オンライン配信イベントご案内】
■伊藤野枝・大杉栄没後100年記念シンポジウム
2023年9月24日(日) 13時~オンライン配信開始
★ライブ配信後~10月8日(日)迄アーカイブ視聴可能
講 演:森まゆみ(作家)「『青鞜』時代の伊藤野枝」13:10~14:10
鎌田慧( ルポライター)「大杉栄 自由への疾走」14:10~15:10
コ メ ン ト :加藤陽子(東京大学教授)15:30~15:50
岡野幸江(人間総合科学大学講師)15:50~16:10
梅森直之(早稲田大学教授)16:10~16:30
フリートーク:登壇者全員 16:40 ~ 17:20
司 会:田中ひかる(明治大学教授)
参加費:1800円
*当日のスケジュールは変更の可能性があります。詳細情報はTwitter、Facebook、ブログでチェックしてください。
【配信チケット】https://jinnet.dokushojin.com/products/20230924_noe_sakae_online
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【「読書人隣り」イベント情報】
イベントスペース「読書人隣り」で近日開催するイベントをご案内します。会場は本の街、東京・神保町です(地下鉄神保町駅徒歩3分、JR御茶ノ水駅徒歩10分)。お仕事終わりや学校帰り、神保町散策のあとなどにぜひ遊びにいらしてください。
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★9月9日開催!
■「本気で、村上春樹を読んでみたい」精読者のための入門講座(第7回)
テーマ:『騎士団長殺し』
講 師:仲正昌樹
日 時:9月9日(土)18時~
日本を代表する世界文学作家の意外にも、語られることが少なかった現代思想や哲学の視点とは?
逆に、思想・哲学にも世界的に影響を与えている、その世界観とは?
ハルキ・ワールドの真の凄さを一緒に熟読吟味する徹底読解講座。
【来場チケット】https://jinnet.dokushojin.com/products/seminar20230909
【配信チケット】https://jinnet.dokushojin.com/products/seminar20230909_online
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【ご案内】
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